中小企業の人事評価

社員がみるみる伸びる仕組みのつくり方、運用のしかた

ステップ⑤…育成面談

育成面談

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「育成面談」は、これも制度運用上でもっとも重要なプロセスです。

一般的には、評価者である上司が評価結果を本人に、伝える面談です。

「フィードバック面談」と呼ばれるケースが多いようです。

通常の「フィードバック面談」は、“評価の適正化”を主眼に置かれて、評価結果がなぜそのようなになったのかを本人伝えることが主な内容です。

これに対して、ここでいう「育成面談」は、伝えて終わりではなく、次期の育成に向けての改善課題・目標を明確にすることに重点を置きます。

評価者は「育成面談シート」を作成します。

面談は基本的には、被評価者と評価者で行ないますが、必要な時は社長や人事担当者を同席させることもあります。

その手順は、まず「フィードバックシート」をもとに、今期の評価を伝えます。そして本人の意見を引き出しながら納得を得たうえで、次期に向けた改善課題や目標を伝えます。人事評価制度の目的は“人材育成を通じた経営目標の達成”です。「育成面談」を通じて本人の成長につなげるよう指導を行ない、人材育成を実現するのです。“「育成面談=成長支援の場」ということを肝に銘じておいてください”。これを間違えると、人事評価制度は必ず失敗します。

■育成面談シートの事例

○面談対象者伝えるべきことについて、下記の項目に従って事前にまとめたうえで臨んでください。

「①導入時の話題づくり(世間話など)」/例)先月旅行に入った話。※)まず場の雰囲気づくりのために、趣味や家族の話題などの軽い話題から入ります。

②「面談の趣旨の伝達【毎回、確実に伝えること】」/この育成面談の場は、あくまでも“成長支援の場”であることを再認識してください。※)“成長の場”は、なかなか浸透しないので、しつこいくらいに言い続けます。

③「四半期を振り返り、全体的に良かった点、ほめたい点」/例)上期、多忙な業務の中、与えられた仕事を良くこなして、新規お客の獲得については、△△君のおかげでスムーズに獲得できた。※)受け入れる体制になってもらうために、全体的に良かった点、ほめたいところを伝えます。

④「評価項目の中で良かったもののうち、具体的に伝えたい点(3項目ぐらい)」1)評価項目=例)報告・連絡・相談/内容=例)いつもタイミングよく的確、簡潔明瞭にできている。特に△月△日の報告は速やかな報告でクレームが防止できた。先方からお礼の電話があった。※)この内容と⑤の内容は、具体的な判断事実を伝え、納得性を持たせます。特に、自己評価が高い項目は本人の判断理由も引き出しながら対応します。

⑤「改善してもらいたい点、上司として気になった点(3項目ぐらい)。」途中必ず部下の意見を聞きながら行なうこと。1)「評価項目」=例)情報収集能力/※)「評価項目」から優先順位をつけて3~4項目に絞ります。「内容」=例)催促しないと情報収集・報告ができていない。次の四半期は主体的に△△に関する情報を入手して、報告してほしい。

⑥「(評価に関する説明が終了したら、いったん評価全体について質問がないか確認)」

⑦「次の四半期の個人行動目標(「できている→さらにできるようにする」・「できていない→改善する」など3~6項目ぐらい)」1)「評価項目」=例)目標に対する取り組み。「内容」=例)現状は上司の支援がなければ目標ができないので、次の四半期終了までに、ほぼ自分一人でスケジュール管理できるレベルまでになってもらう。※)評価結果を踏まえて、手順に何から手をつけるべきかを明確にしたうえで、時期の目標を決める。達成“レベル”と“期限”を明確にします。

⑧「面談を締めくくるにあたり伝えたいこと(やる気や意欲を上げるために、プラス面を告げて修了する)(『一緒に頑張っていこう!』など)」例)忙しい業務の中でも通常業務に加え「個人行動目標」に取り組まないといけないから、大変だと思うけど、私も君が各目標を達成できるように支援していきたいと思っているので、ともに頑張ろう!

⑨「メモ欄(この欄には、上記に当てはまらない内容や面談時における部下の話などを記入する)」「《育成面談シート》“育成面談=成長支援の場”という考え方を徹底するために活用します。評価者が事前に作成し、これを見ながら『フィードバックシート』をもとに面談を支援します。育成に結び付けるためにはこれだけのことを考え、伝える必要があります。」


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