社員に、何のための制度なのかを改めて社員に徹底します。
●「人事評価制度説明会」を全社員対象に開催します
説明会は、人事評価制度の内容と活用方法についての説明ですが、社員に対する意識づけも確実にメニューと資料に盛り込みます。
この意識づけを確実に行っていないと誤った意識のまま評価に取り組んでしまう社員が出てきてしまいます。
一般的には、経営ビジョンの発表会から数ヵ月たってから第1回目のキックオフを行ないます。
しかし、発表会で伝えたことを社員の90%以上の方が忘れてしまっていると、思った方が良いでしょう。
この評価制度は、“評価のための評価ではなく”、あくまでも“社員全員の成長を支援する仕組み”であること正しく伝えていきます。
自己評価は自分自身の成長のためのものであり、上司評価は部下を成長させるためのものであるということを正確に十分意識してもらうことが重要なのです。
そして、改めて、次のことを説明いたします。
- 人事評価制度、プロジェクトの目標と進捗状況
- 新しい人事評価基準の構成と内容○評価期間(四半期ごと、半期ごとなど)
- 評価者(誰が誰を評価するのか)
- 評価の公正を期するため、評価決定会議を開いて評価を決定すること
- 育成面談を行って評価結果を伝え、課題と目標を明確にします
- 本番前にトライアル評価を行なうこと
- 今後のスケジュール
など
●モデルを使って評価練習を評価者研修で行ないます
そして、評価者であるリーダーに対して別メニューの評価者研修を行ないます。
その研修は、①評価者として必要な心構えの把握②評価ポイントの習得③評価者間の判断基準レベルの統一、などを目的に実施します。
この1回目の評価者研修は、架空の社員モデルを使い、実践形式で評価者全員に評価を行なってもらいます。
当然、実際につくり上げた評価基準を使用して実際に評価するのです。
その評価結果の点数は、必ずといっていいほどバラバラになりますから、それはなぜそのような評価になったのかを、一人ひとり聞きながら確認します。
その後、社長や人事担当者が正しい判断の仕方と解説を行って、理解度を確認していきます。
しかし、評価者研修を1回行った程度では、本当の意識づけも判断基準の統一も決してできません。
人事評価制度を運用していく限り、評価者に対する教育は継続して実施していく必要が有ります。
本当の評価の位置づけや重要性は、徹底的に繰り返し、継続実践することが重要なのです。
ここまできて、ようやく運用の準備完了です。
ここで再度、評価者に対してプロジェクトの成否は評価者にかかっていること、対象期間の部下の行動をきちっと正確に観察することを徹底し、評価に備えます。
また、第1回目の評価はトラアイルとして行なう練習評価とします。
そのわけは次項で説明いたします。
コメントを残す